社労士試験、合格後のやるべきこと。登録費用はどのくらい?
・社労士試験に合格したけど、今後の手続きはどうしたらいいの?
・社労士登録費用はどのくらいかかるの?
こんな疑問に答えていきます。
私は2018年に社労士試験に合格し、2020年に社労士登録しました。
社労士登録はかなりの費用がかかるし、うちの銀行は副業禁止のためどうしようか迷いましたが、自分的にはメリットを感じたため社労士登録しました。
本日は合格後に必要な手続きや、登録の種類、私が登録した理由などを深掘りして解説していきます。
銀行員として働いている社畜です。
コツコツ勉強が得意です。
取得資格は社労士、宅建、簿記、情報系などなど。
取得した資格の有益な情報をブログで発信しています。
社労士試験合格後に届くもの
まず、簡易書留で以下のものが届きます。
・送付状
・成績通知書
・合格証書
そして、一週間後くらい空けて、社会保険労務士登録申請書がとどきます。
社会保険労務士、登録申請とはどういうもの?
合格証書の到着後、約1週間後くらいに、全国社会保険労務士会から社会保険労務士登録申請書等と記載された封書が届きます。
封筒の中身は、
①社会保険労務士の登録申請について(送付状)
②社会保険労務士の登録及び社会保険労務士会への入会についての留意事項
③社会保険労務士登録申請書(複写式)
④労働社会保険諸法令関係従事期間証明
⑤写真票
⑥労働社会保険諸法令関係事務指定講習受講案内
⑦事務指定講習受講申込書(郵便振替用紙)の記入方法
⑧個人情報保護に関する方針
⑨都道府県社会保険労務士会一覧
⑩セコムパスポート for-G-ID社会保険労務士電子申請について
⑪社会保険労務士個人情報保護事務所認証制度のご案内
⑫社会保険労務士賠償責任保険制度加入のご案内
⑬「月刊社労士」定期購読のご案内
⑭参考図書のご案内
⑮全国社会保険労務士連合会ホームページのご紹介
かなりのボリュームの書類が送られてきます。15種類もあるので確認するのも嫌になるかもしれませんが、
ポイントは、
・実務経験が2年以上ある方
・実務経験がない方
それぞれ、登録のための申請書類が異なってきます。
実務経験が2年以上ある場合
実務経験がある方は事務指定講習の必要はありません。
③社会保険労務士登録申請書、④写真票、⑤労働社会保険諸法令関係従事期間証明書を記入してください。
⑤に関しては、勤務先の証明が必要となるため注意してください。
書類がそろったら、住民票と合格証を添えて、都道府県社会保険労務士会へ提出してください。
実務経験が2年以上ない場合
実務経験がない場合は基本的に登録はできません。しかし、全国社会保険労務士会が行う事務指定講習を修了することで、登録可能となります。
そのため、事務指定講習が必要となります。
⑦郵便振替用紙が事務指定講習の申込用紙となっており、郵便局で75,600円支払うことで、申し込み完了です。
事務指定講習が終了すると、修了証がもらえます。修了証が⑤の事務従事期間証明書のかわりとなるため、③、④、修了証、住民票、登録費用等を準備して各都道府県の社会保険労務士会へ提出することで、登録完了となります。
実務経験がないと、事務指定講習分、費用が多くかかってしまいますね。
講習が終わるまで③登録申請書、④写真票はきちんと捨てずに保管しといてください。
事務指定講習とはどんな講習なの?
事務指定講習は通信指導過程と面接指導過程に分かれています。
通信指導過程
例年2月~5月から始まる通信指導過程とはどんなものかというと、簡単に説明すると通信教育みたいなものです。
1月の3週目くらいに段ボール1箱分の資料と課題が送られてきます。中身はこんな感じでした。
課題の内容は労働保険、社会保険の具体的な手続きについて、事例をもとに実務を学びます。
かなり実践的な内容となっています。難易度は低いですが、ボリュームがかなりあります。
期限は4か月あるので、計画的に行ってください。
面接指導過程
通信指導過程を修了できた人は、次の面接指導過程に進むことができます。
面接指導といっても、面接官と面接したりするものではありません。
4日間、決められた場所で授業を受けるだけです。
九州地区は福岡でホテルの会場を借りて行われていました。
ちなみに、僕は4日間ネットカフェに泊まってました。
ほとんどの人は交通費と宿泊費が発生すると思います。
何百人という人を集めて講習をするので、いろんな人を観察することができて結構面白いです。
4日間、すべての科目に出席すれば無事、修了となります。
例年7月から9月の平日4日間で行われるので勤務の関係がある人は、早めにチェックしておいてください。
社労士登録の費用と種類
社労士登録費用
社労士の登録費用として、登録免許税30,000円、登録手数料30,000円、社会保険労務士会への入会金80,000円(都道府県ごとに異なります)これに加えて年会費がかかります。
年会費は社労士登録の種類によって異なります。
種類ごとの年会費は大体こんな感じになります。
種類 | 年会費 |
開業登録 | 84,000円 |
勤務先等登録 | 42,000円 |
その他の登録 | 42,000円 |
※都道府県により異なります。
社労士登録の種類
社労士登録の種類は大きく分けて、「開業登録」と「勤務等登録」、「その他の登録」の三つです。
ちなみに私は「その他の登録」を選択しました。
「その他の登録」を選択した理由は後述します。
それぞれ解説していきます。
開業登録
開業登録はその名の通り、自分で事務所を開設する場合に必要となります。
社労士のすべての業務を行うことができます。
また、社労士法人の社員も個人開業と同じ扱いとなるため、開業登録が必要となります。
勤務先等登録
勤務先等登録は、自分の勤める会社において、人事課等に所属し社労士の第1号~第2号業務を行うことです。
かなり特殊なケースになるかなと思います。
その他の登録
その他の登録は、勤務先等登録の一つです。
勤務先等登録において、勤務先の指定をしない場合にその他の登録となります。
その他の登録の場合は社労士の1号~2号業務は行えません。
ただし、いつでも開業登録に変更は可能です。
私がその他登録を選んだ理由
社労士登録にはいろんな手間と時間と費用がかかります。
開業する人は当然必須になりますが、その他の登録の場合は社労士の手続き業務はできません。
それでもその他登録には以下のメリットがあります。
✅登録すると「社労士」を名乗ることができる。
✅社労士会主催の交流会や研修に参加できる。
✅バッジが貰える。
✅社労士会斡旋の試験監査官や、無料相談会の仕事に参加できる。
大きなメリットはこちらになります。一つずつ解説していきましょう。
社労士と名乗ることができる。
社労士資格を持っているだけでは、社労士と名乗ることはできません。
当然、名刺に社会保険労務士と肩書をつけることも許されないのです。
社労士登録することにより、初めて対外的に社労士と名乗ることが許
されます。
営業などで社労士という肩書を利用したい場合は、社労士登録をしてください。
社労士会主催の交流会や研修に参加することができる。
社労士登録をすると、定期的に会報が送られてきます。
その会報により、社労士業界の最新の情報に触れることができます。
また、研修やセミナーなども開催されるので、参加することで、知識を増やすことができます。
また、社労士同士の人脈を広げることができるので、開業に迷っている人たちも非常にいい情報収集の機会になるでしょう。
社労士バッジをもらえる。
社労士を目指す受験生は、みんな社労士バッジに憧れているはずです。
社労士バッジは都道府県社労士会で販売されており、会員登録した人のみが購入できます。
だいたい8500円くらいで購入できるみたいです。
社労士会斡旋の試験監査官や、無料相談会の仕事に参加できる。
私はこの点に一番の魅力を感じました。
その他登録の場合は1号~2号の手続き業務はできませんが、3号業務である相談業は行っても問題ありません。
そのため、社労士会斡旋のコンサル系の仕事は行うことができます。
IT化がすすむと3号業務の重要性が増すと考えられており、この点は非常にメリットを感じました。
また、公立高校の生徒たちに労働法の公演を行う仕事などもあるみたいで、その点も楽しそうだなと感じました。
日給も2万ほどもらえるのでかなりおいしいですね。
まとめ
社労士の登録はかなりめんどくさいです。
しかし、いろんな人との出会いもあり、とても勉強になります。
開業する人も、開業しない人もメリットを感じるならぜひ登録してください。
人生の視野はきっと広くなります。
それでは、また次の記事で会いましょう。
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