宅建とはどんな資格なの?将来性はある?解説します。
こんにんちは、たんたんめんです。
本日は、
こんな疑問に答えていきます。
僕は現在銀行員として働いています。
宅建取引士の資格は、2014年に初めて受験し、2015年に2回目の受験で合格しました。
それでは、解説していきましょう。
宅建とは
宅建とは、正式には「宅地建物取引士」といいます。
不動産の売買に関係する仕事で必要となる資格です。
不動産の取引は非常に高額となるため、専門的な知識のない人が取引を行うと、後々大きなトラブルに発展する可能性があります。
また、不動産取引に慣れている業者が、知識のない個人をだまして、不当な取引を行うことも考えられます。
このようなことが発生するのを防ぎ、安心して取引を行うために必要なのが、この宅建取引士という資格です。
では、宅建取引士は具体的にどのようなことを行うのでしょう。
不動産の取引を行う際には、必ず対象の不動産に関する情報を説明しないといけません。
不動産は、車などの「もの」と異なり、所有者が誰なのか、どのくらいの大きさなのか、どんな制約があるのかなどが外見だけでは全く分かりません。
そのため、不動産を取引するには、細部まで丁寧にその不動産についての説明を行います。
この説明を行うことが宅建取引士の一番重要な仕事になります。
具体的には取引する不動産の「重要事項説明書」を作成し、取引相手に交付、説明を行います。
この「重要事項説明書」の説明は、宅建取引士しか行うことができない決まりとなっています。
また、説明する際には宅建取引証を提示することが義務付けられています。
さらに、この「重要事項説明書」への記名、捺印も宅地建物取引士以外することができません。
要するに、宅建士がいないと不動産の売買取引は行えないということです。
・不動産取引を行うためには重要事項の説明が必要。
・重要事項の説明を行うためには、宅建取引士の資格が必要。
・重要事項説明書に宅建取引士の記名・押印が必要。
宅建取引士の将来性
宅建取引士の仕事の内容は理解できたと思います。
それでは、宅建取引士のニーズ、将来性はどうなのかというところを深堀りしていきたいと思います。
僕は現在、銀行で住宅ローンの担当をしているため、宅建業者と仕事をする機会がたくさんあります。
その中で感じることは、宅建取引士のニーズは今後も増加していくだろうということです。
理由は以下3つです。
・住宅ローン低金利による住宅購入者の増加。
・地震などの災害による、住宅の建て直し。
・空家問題解決のため、宅建士が必要。
ひとつずつ解説していきます。
住宅ローン低金利化による住宅購入者の増加
現在、住宅ローンの金利は低金利の時代といわれています。
2000年くらいの住宅ローンの金利は約3%くらいが相場でしたが、2020年現在の金利水準は1%くらいです。
20年で金利が3分の1となっています。
そのため、住宅ローンを組むなら今がチャンスと考え、住宅購入を考える人がかなり増加しています。
ぞのような状況の中で、宅建士の需要は確実に増加しています。
地震などの災害を理由とした住宅購入の増加
近年、自然災害が多発しており、そのたびに、住宅をなくす人が、年々増加しています。
修理で済むのであれば、宅建士の出番はありませんが、土地から再度購入となれば、宅建士が必要となります。
今後も自然災害が続くのであれば、宅建士の活躍の場はますます広がっていくでしょう。
空家問題解決のためには宅建士が必要
総務省の調査によると、全住宅の13.5%が空家となっていることが判明しています。
空家の数は今後も増え続けることが予測されています。
空家問題は国規模で対策が必要とされており、行政と不動産流通業界が連携して解決の方法を模索しています。
そのような状況下で不動産取引の独占業務を持つ宅建取引士は、なくてはならない存在です。
今後もそのニーズは間違いなく増加していくでしょう。
宅建試験の概要
宅建試験は受験者数20万人の超人気資格です。
毎年1回おこなわれており、受験資格の制限もないため誰でも簡単に受けることができる資格となっています。
試験の概要
試験日時 | 毎年10月の第3日曜日 |
申込スケジュール | インターネット 7月1日~7月中旬 |
郵送 7月1日~7月末 | |
当日スケジュール | 13:10~15:00(150分間) |
受験手数料 | 7000円 |
合格発表 | 12月初旬 |
試験の内容
出題形式はすべて、マークシート形式で行われます。
1問1答で50問出題される50点満点の試験です。
試験科目は「宅建業法」「法令上の制限」「権利関係」「税金その他」の4つの科目です。
特に重要のなのは宅建業法であり、50問中20問を占めています。
宅建業法は宅建に関しての法律や、報酬などを中心に出題されます。
他の科目と比べて、点数も取りやすく、勉強時間がそのまま点数にでてくるので、重点的に取り組みましょう。
次に出題が多いのは、「権利関係」です。
50問中14問が出題されます。
法学部で法律を学んだことがある方は多少有利かもしれません。
しかし、民法や、借地借家法などを中心とした難易度の高い問題が出題されます。
苦手とする受験生は多いようです。
「法令上の制限」と「税金その他」に関しては、例年8問ずつの出題となります。
「法令上の制限」とは行政等が建物を建築する際に定めた制限のことです。
有名な法律は建築基準法などです。
「税金その他」は固定資産税、所得税、贈与税など税の知識を問われます。
数字などの細かい暗記が必要です。
ちなみに、宅建試験には免除制度が設けられています。
すでに、宅地建物取引業者として、従事している方が免除制度を利用できます。
該当する方は、宅建登録講習を受け、修了試験に合格することで、受験の際に回答する問題数が45問になります。
免除された5問はすべて正解扱いとなるため、かなり有利になります。
登録講習は12000円~18000円かかるので注意してください。
宅建試験の難易度
宅建試験の難易度は国家試験の中では中程度といわれています。
合格率は、15%~17%ほどで、勉強時間は300時間~350時間といわれています。
行政書士や社労士よりも簡単な試験です。
僕の感覚では、簿記2級と同じくらいかなあと思います。
スクールや通信教育を利用される方も多いですが、個人的には独学でも十分かなと思います。
一回落ちてるけど💦
どうしても一回で受からないといけない理由がある場合や、短期の合格を目指す場合はスクールを検討してみて下さい。
また、宅建の合格基準は例年、難易度により変化します。
だいたい50点満点中37点か36点とれば、合格だろうといわれています。
ボーダーラインを確実に超えるように、計画的に勉強してください。
まとめ
宅建は不動産取引には欠かせない資格です。
その重要さの割には、難易度はそこまで高くないため、かなりコスパの良い資格といわれています。
また、宅建を取得することは、その後の人生を大きく変える可能性もあります。
実際僕の友人も、ニートから、宅建取得して3年で不動産会社の支店長になっていました。
そして、宅建は法律を学ぶ上では、行政書士試験につながっていきます。
自分の成長につながる資格であることは間違いないので、受験を迷っている方はぜひチャレンジしてみて下さい。
ではまた次の記事で!!
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