【簿記3級の独学の始め方】
とりあえず簿記3級の勉強をしてみたいけど、何から始めたらいいかわからない。
必要な勉強時間や合格率、難易度も知りたい。
本日はこんな疑問に答えていきます。
私は簿記検定試験にはかなり痛い目に会いました。
日商簿記2級検定試験に関しては3回も落ちた情けない過去があります。
簿記の試験はなめたらダメです!
それが一発合格の秘訣です。
今回は私の経験をもとに、簿記3級の独学の始め方、また簿記の試験に関する知っておきたい情報に関して解説していきたいと思います。
銀行員として働きながら、2020年2月、第154回日商簿記2級検定試験に4回目の試験で合格しました。
何度、不合格となっても諦めない、根性だけで生きています。
他にも、宅建、社労士などの資格を所有しています。
資格取得の有益な情報をブログで発信中。
まずは簿記を知ろう。
簿記検定の種類を知ろう。
簿記検定試験の種類は大きく分けて3つあります。
「日本商工会議所」「全国経理教育協会」「全国商業高等学校協会」この3つがそれぞれ簿記検定試験を主宰しています。
それでは3つの簿記検定試験の特徴を説明していきます。
日本商工会議所の簿記検定試験の特徴
通称、日商簿記と呼ばれています。
もっともポピュラーなのがこの日商簿記です。
通常、社会人が簿記を受ける場合、この日商簿記になります。
転職する際などで評価が高いのもこの日商簿記になるため、受験申し込みの際は間違わないようにしましょう。
本記事では、日商簿記3級に関して解説していきます。
全国経理教育協会の簿記検定試験の特徴
通称、全経簿記と呼ばれています。
主に経理専門学校の生徒が受験するのが全経簿記になります。
簿記三級の試験は、1年度に3回あります
全経簿記1級が、日商簿記2級と同じくらいの難易度といわれています。
全国商業高等学校協会の簿記検定試験
通称、全商簿記です。
こちらは、商業高校の学生向けの簿記検定試験になります。
全商簿記は学生向けの試験のため、実務向けの日商簿記よりも難易度は易しめです。
簿記の試験日程を知ろう。
簿記3級の試験は1年に3回あります。
例として2020年の試験日程を見てみましょう。
試験日 | 回 | 受験料 |
2020年6月14日(日) | 第155回1~3級 | 1級7,850円 2級4,720円 3級2,850円 |
2020年11月15日(日) | 第156回1~3級 | |
2021年2月28日(日) | 第157回1~3級 |
こちらですね。
6月14日の第155回試験はコロナウイルスの影響で残念ながら延期となりました。
ただ、通常なら年に3回、4カ月おきに開催されています。
宅建試験などは年に1回しかないので、3回もある簿記の試験は比較的取得しやすい試験だと思います。
簿記3級の難易度を知ろう。
合格率から見る簿記の難易度
簿記3級の難易度は、比較的易しいとされています。
合格率から見てみましょう。
回 | 受験者数 | 実受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
154回(2020.2.23) | 100,690名 | 76,896名 | 37,744名 | 49.1% |
153回(2019.11.17) | 99,820名 | 80,130名 | 34,519名 | 43.1% |
152回(2019.6.9) | 91,662名 | 72,435名 | 40,624名 | 56.1% |
151回(2019.2.24) | 104,357名 | 80,360名 | 44,302名 | 55.1% |
150回(2018.11.18) | 111,657名 | 88,774名 | 38,884名 | 43.8% |
149回(2018.6.10) | 101,173名 | 79,421名 | 35,189名 | 44.3% |
148回(2018.2.25) | 102,212名 | 78,243名 | 38,246名 | 48.9% |
147回(2017.11.19) | 113,559名 | 88,970名 | 35,868名 | 40.3% |
146回(2017.6.11) | 102,077名 | 80,227名 | 40,880名 | 50.9% |
145回(2017.2.26) | 105,356名 | 80,832名 | 38,289名 | 47.4% |
【日本商工会議所公式ページ参照】
直近10回の試験について抜き出しました。
合格率は40.3%~56.1%で推移していますね。
2人に1人は合格していることになりますね。
宅建試験が約15%の合格率であることを踏まえると、難易度はそこまで高くないと思います。
勉強時間から見る簿記の難易度
簿記3級の勉強時間はおおむね、60時間~100時間といわれています。
だいたい1~3ヶ月くらいかけて取得するのが一般的です。
ただ、簿記3級は最近、かなり難化傾向にあります。
今後、必要勉強時間はもっと増えてくる可能性は十分あります。
簿記3級、独学の始め方。
まずはスケジュールをたてよう
まずは、勉強のスケジュールを立てましょう。
簿記3級の試験は2月、6月、11月に実施されます。
まったくの初学者の場合、勉強期間は2ヵ月~3ヶ月は見ておいた方がよいので、試験日から逆算して勉強を開始してください。
最低でも60時間の勉強は確保した方がよいので、2ヵ月なら毎日1時間以上、3ヵ月なら毎日40分以上の勉強を意識しましょう。
簿記の基本を抑えよう
簿記の攻略は最初に基本を抑えることが一番大事です。
私は簿記の勉強するにあたって、いきなり、簿記2級の参考書を購入し独学を開始しました。
完全に舐めていましたね。
分からないことだらけの状態で、簿記2級の勉強を始めてもまったく理解が進みませんでした。
結局、簿記の初心者向けの基本書を購入しそこから勉強しなおすことにしました。
いまから、独学を始めようとする人に伝えたいのは「急がば回れ」です。
まずは簿記の基本を抑えるテキストを購入し、基本を叩き込みましょう。
おすすめのテキストは「簿記の教科書1年生
実際に私はこのテキストで簿記の基本を抑えました。
フルカラーテキストで図解が多く、めちゃくちゃ分かりやすいです。
自分が簿記に向いているかどうかも判断できると思います。
特に完全な初学者の方は、いきなり簿記3級のテキストを購入するより、このテキストでイメージをつかむことをお勧めします。
基本をしっかり抑えることが遠回りのようで、一番の最短ルートになるので是非参考にしてください。
簿記3級の基本書と問題集を選ぼう。
簿記のイメージができたら、実践的な学習に移りましょう。
とりあえずは、自分でテキストを選んで購入しましょう。
受験生の評価が高いテキストはこのあたりです。
【スッキリわかるシリーズ】
スッキリわかる日商簿記3級
スッキリとける日商簿記3級過去+予想問題集
ちなみに私はスッキリわかるシリーズを使用していました。
パブロフの方は2級受験の際に工業簿記のテキストを使用していましたね。
どちらのテキストも、図表や絵柄が多く、初学者向きのテキストです。
かわいいキャラクターが解説してくれます。
このあたりのテキストは、受講生の評価も高いので間違いないテキストだと思います。
テキストを購入したら勉強開始
まずは基本テキストを通読
テキストを購入したら、さっそく勉強を開始しましょう。
とりあえずは基本テキストを通読してください。
最低でも2周くらいは廻してください。
試験勉強は、基本テキスト読みが一番つらいです。
頭に入ってるのか、入ってないのかよくわからない不安な状態はストレスがかなりかかると思います。
しかし、合格した人たちは、みんなその苦しみを乗り越えた人です。
根性でなんとかやり切りましょう。
基本テキストが終わったら問題演習
基本テキストの通読がおわったら、次は問題演習です。
その際には必ず電卓を準備しましょう。
電卓はできるだけでっかいサイズにして下さい。
小さいと計算間違いが増えるためです。
簿記の問題はかなり独特なため、最初はストレスが強いかもですが、演習を繰り返せばスラスラと解けるようになります。
乗り越えると楽しく感じると思います。
分からない問題などが出てきたら、必ず基本テキストに戻って、確認しながら問題を解いて下さい。
問題集を2週くらいすると点数は必ず伸びてきます。
最後に
日商簿記3級は簿記の登竜門です。
簿記のすべての基本となる試験です。
3級に合格したら、是非2級にも挑戦してください。
日商簿記2級の合格者は転職市場でもかなり評価されます。
さらに簿記を極めると、税理士や公認会計士などの道も見えてきます。
簿記は自分の可能性を大きく広げてくれるし、人生に変化を与えてくれる素晴らしいものです。
是非最後まであきらめずにやり抜いてください。
では、また次の記事でお会いしましょう。
コメント