【宅建と社労士試験はどちらが難しい?難易度と勉強方法を比較解説。】
社労士試験は宅建より難しいの?
宅建合格できれば社労士も合格できる可能性ある?
本日はこんな疑問に答えていきます。
私は銀行員として働きながら、2015年に宅建試験、2018年に社労士試験に合格しました。
宅建や社労士の他にも簿記2級やFP2級などの資格を取得し、TOEICなどにもチャレンジしているちょっと変わった銀行員です。
宅建試験と社労士試験を比較すると、難易度的には社労士試験の方が高いですが、2つとも同じ法律系の試験で全てマークシートの試験なので共通点は多いです。
個人的な経験から言うと、宅建試験に合格して自信がついたら社労士に挑戦するのはアリだと思います。
この記事を読むと、宅建合格からの社労士合格の具体的なビジョンが見えてくるはずです。
それでは、解説していきましょう。
銀行員として勤務しながら資格ブログ運営しています。
現在社労士登録し、副業にもチャレンジ中。
いつかは社畜脱出して毎日だらだらすごしたい☺
宅建と社労士はどちらが難しいのか
一般的に宅建よりも社労士試験の方が難易度は高いといわれています。
私が実際に受験してみた経験からいっても、やはり社労士の方が難易度は高かったです。
まずは、それぞれの国家資格の合格率や勉強時間を見ていきましょう。
それぞれの合格率
社労士、宅建それぞれの合格率はこちらです。
資格名 | 合格率 |
社労士 | 約6% |
宅建士 | 約15% |
合格率は過去5年の平均値を算出しました。
社労士の合格率が、約6%、宅建がやく15%となっており、合格率から見ると社労士の方が難関資格であることがはっきりわかります。
それぞれの必要勉強時間
社労士、宅建士の必要勉強時間はこちらです。
資格名 | 必要勉強時間 |
社労士 | 800h~1000h |
宅建士 | 300h~350h |
勉強時間を比較してみてもやはり、難易度に差があるように感じますね。
宅建士、社労士それぞれの試験の共通点
ここまで記事を読まれた方は、
宅建より社労士のほうが全然難しいじゃん!宅建に合格できても社労士は無理なんじゃないの?
と思われたかもしれません。
しかしながら、私は宅建に合格された方は、社労士試験の適正があると考えています。
それは、2つの試験には共通点があるからです。
大きく分けて3つの共通点があると考えています。以下三つです。
- 勉強方法が暗記中心
- 法律の条文に基づいて出題される
- 出題形式がマークシート
それぞれ詳しく見ていきましょう。
勉強方法が暗記中心。
宅建試験、社労士試験の共通点の1つ目は、それぞれの試験は2つとも勉強方法が暗記を中心とするものであるということです。
暗記中心の勉強は好き嫌いが大きく分かれますが、宅建試験に合格している人は暗記に対して苦手意識はないと思います。
簿記2級などの試験は暗記だけではなく、計算問題などが出てきますし、行政書士試験などは記述式の試験があり、文章作成の能力が試されます。
その点社労士は計算問題や記述形式の問題はほぼないので、宅建試験と同じ学習方法でも合格しやすいです。
法律の条文に基づき出題される。
2つ目はどちらも法律の条文に基づいて、問題が出題される点です。
宅建試験では民法の科目があり、法律の問題が多数出題されます。
学習が進んでいくとわかりますが、法律の条文の意味を理解することは非常に難しく、きちんと問題文を解くことができるようになるまでにはトレーニングを要します。
条文を読むという点において、宅建試験にてトレーニングを積んでおくことは、社労士試験においてもアドバンテージになると思います。
出題形式がマークシート
3つ目は2つの試験は出題形式が似ている点です。
宅建試験は4肢択一のマークシート形式の試験です。
一方社労士試験の択一は5肢択一のマークシート形式の試験となっており、宅建試験合格者であれば抵抗なく受け入れることができるでしょう。
マークシート試験は、一つでもズレると全て描き直しになるので、ある程度慣れておかないと本番で大きなミスをしてしまうこともあります。
その点マークシート問題に慣れておくとミスの心配もなくなるはずです。
社労士試験と宅建試験はこの三つの共通点があることから、宅建合格者は社労士試験の適正があると私は考えます。
・暗記を中心とする試験であること。
・法律の条文に基づく試験であること。
・出題形式が似ていること。
社労士試験の難易度のほうが高い理由
とはいえ、合格率や勉強時間を比較すると、社労士試験の方が難易度が高いのは事実です。
では、共通点の多い2つの試験がどうしてここまで難易度に差がついてしまうのか、理由を考えていきましょう。
社労士は試験範囲がめちゃくちゃ広い
社労士試験の試験範囲は宅建試験に比べて科目数が全然違います。
比較してみるとこちらです。
社労士試験 | 宅建試験 | |
科目数 | 10科目 | 4科目 |
問題数 | 選択式 8問 | 50問 |
択一式 70問 | ||
試験時間 | 選択式 80分 | 120分 |
択一式 210分 |
宅建試験の試験時間が120分に対して、社労士試験は合計290分の試験時間になっています。
倍以上の試験時間になってますね。
社労士試験は科目数が多く、選択式試験と択一式試験に分かれています。
選択式試験は簡単に説明すると穴埋め問題ですね。
文章を読んで正しい語句を選択する問題です。
択一式試験に関しては、宅建試験と出題形式は同じです。
違う点は、宅建試験が4肢択一なのに対して、社労士試験は5肢択一です。
1問あたりの読まなければならない文章が増えてくるため、試験時間も増加してきます。
この点は宅建合格者が慣れていかないといけない部分になると思います。
社労士試験は足切り制度がある
社労士試験の足切り制度とは、各科目ごとに一定の点数を超えていなければ、不合格となってしまう制度です。
宅建試験にはない、この足切り制度があることにより、社労士試験の難易度は跳ね上がっています。
別にたいしたことないだろと思うかもですが、科目数が10科目もある社労士試験ですべて基準を満たすことは非常に難しいことなんです。
宅建試験においては、難易度の高い民法を捨て科目にして、点数がとりやすい宅建業法に力をいれるなどいろんな戦略をとれますが。社労士試験ではそのようなこともできません。
また択一などで十分に合格基準点を満たしているのに選択式試験で足切りにあってしまうと、心がへし折れます。
足切り制度があることが宅建試験との一番の相違点だと思います。
・科目数が多いため足切り不可避
・一科目全振りの戦略がとれない
・足切り時の精神的ダメージでかい
宅建合格者が社労士試験に合格する勉強方法
基本的に宅建試験時の勉強方法で問題ないです。
独学でも可です。
ただし、短期合格を狙うなら資格予備校や通信講座をおすすめします。
↓↓
おすすめの社労士資格予備校
とりあえずはテキストでインプットを行い、過去問でアウトプット演習という流れです。
宅建と同じ、暗記中心の試験になるため、暗記得意な人ならそこまで苦痛じゃないはずです。
テキスト読みを行うときも、語呂合わせでできるだけ暗記しながら読みましょう。
頭に残る工夫をしてみて下さい。
簿記検定や中小企業診断士などのように、計算問題や記述形式の思考力を試させるような問題の出題はほとんどありません。
逆に思考問題を得意とする人は嫌になるかもです。
宅建試験に合格し、宅建の勉強方法に自信がある方であれば、受け入れやすいと思います。
ただ、宅建試験と違う点は、前述しましたが、その膨大な量です。
勉強方法はほぼ同じで大丈夫ですが、とにかく量が多いです。
勉強方法は同じでも、範囲が広すぎるため、途中で挫折してしまう人がほとんどです。
しかし、宅建試験に合格した人は間違いなく社労士試験の適正もあるため、自分に自信をもって根気強く継続して勉強していきましょう。
また、足切り対策としては苦手意識を持たないように、すべての科目についてまんべんなく勉強していきましょう。
・基本的な勉強方法は宅建と同じ
・量が多いため覚悟して臨む
・足切り対策として苦手意識を作らない
宅建資格と社労士資格のダブルライセンスは?
最後に、資格取得後のことも少し考えてみましょう。
実際のところ、宅建資格と社労士資格は業務においてお互いに活かすというのは難しいかもしれません。
行政書士などと違い顧客層が異なるからです。
しかしながら、社労士は顧問契約を結び収入を得ることが一般的です。
そういった中で、建設業界の会社であれば、宅建士の資格を持っているのならば信頼されやすいと思うし、コンサルタントを行う場合も宅建士の不動産に関する知識は活かせるはずです。
自分の努力したものが活かせる瞬間は必ずあると思います。
本記事まとめ
いかがでしたでしょうか。
宅建と社労士試験の共通点が理解できたと思います。
私個人の意見としては、宅建試験を勉強してみて、そこまで難しいと感じなかったのであれば社労士試験に向いていると思っています。
ただ、社労士試験に合格するためには、宅建試験よりも精神力が必要となります。
だいたい1年以上は継続して勉強する覚悟で臨みましょう。
宅建合格によって身についた自信と、継続力があれば必ず合格できるはずです。
ぜひチャレンジしてみて下さい。
・宅建試験と社労士試験の一番の違いは足切り制度
・宅建合格で身についた継続力があれば必ず合格できる
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